和音の流れを一工夫 |
1〜2小節目 | 前のページでは、1小節目の和音を「T」としてみました。 2小節目の和音が「W」となっていますが、ここでは「ファ」が旋律に使われていますので、「A(レファラ)」をあてはめても良さそうです。 「A」の和音は、この曲の調であるハ長調の関係調、ニ短調の主和音ですから、ニ短調の属和音(ラ♯ドミ)をその直前で使うと、その 和音に流れやすくなりそうです。 |
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♪聴き比べてみましょう♪ | |||
【以前のもの】 | |||
【今度のもの】 |
2〜3小節目 | 3小節目には、「X(ソシレ)」の和音を使っていますが、2小節が「A」ですからこの2小節目の後半で「A7(レファラド)」を使うと、いっそう 「X」への流れがスムーズになりそうです。 そこで、「A→A7→X」という和音の構成で2〜3小節目を構成してみることにします。 |
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♪聴き比べてみましょう♪ | |||
【以前のもの】 | |||
【今度のもの】 |
4〜5小節目 | 4小節目は「ミ」の音だけですので、「T」で通してしまっても良いのですが、ここで一工夫。 5小節目が「W(ファラド)」の和音ですので、4小節目の「T」から5小節目の「W」に向かう力がいっそう強くなるように、間に和音を 挟んでみましょう。しかも旋律の「ミ」の音を生かした和音で。 うまい具合に「T」→「V」→「W」と「V」の和音を間に挟んでみると、下図のようにそれぞれの音の流れがなめらかになることがわか ります。しかも「V」の和音は、4小節目の「ミ」の音を含んでいます。 |
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♪聴き比べてみましょう♪ | |||
【以前のもの】 | |||
【今度のもの】 |
5〜6小節目 | 6小節目は「ソ」→「ド」の跳躍音程で構成された旋律でできています。もちろん、「ソ」も「ド」も含む「T(ドミソ)」の和音で伴奏しても 差し支えありませんが、ちょっと変わった味付けをするために、後半では「Tの減七」を使ってみましょう。 コードネームで言うと「dim(ディムニッシュ)」と表記される和音です。この和音は、和音の第三音と第五音が半音下がり、第七音が二度 下がるという不思議な構成をした和音です。 |
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♪聴き比べてみましょう♪ | |||
【以前のもの】 | |||
【今度のもの】 |
7〜8小節目 | 7小節目と8小節目は、前につけた和音のまま、すなわち「W」→「X」→「T」という進行のままで良いでしょう。 もちろん「W」の代わりに「A」を、「X」の代わりに「X7」を使うことも考えられます。 |
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通して確かめよう | それでは、演奏を通して聴いて確かめてみましょう。右のMidRadioのPlayボタンで演奏を聴いてみます。 | |
ここに挙げたのはほんの一例で、これ以外にもっともっとたくさんの和声が考えられるの当然ですが、このように考えることでさまざまな工夫ができるはずです。 主要三和音に代わる和音はないか、次の和音にうまくつながって動きをつくりだせる和音の配置はないか、緊張感を生み出せる和音はないか、などと考えること で、おもしろい味付けができるでしょう。 |
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