第1学年 組 音楽科学習指導案 | |
指導者 教諭 仁田悦朗 |
1 題 材 | 「ソラシド名曲集」をつくろう | |
2 目 標 | (1)短い旋律をつくって表現する活動を通して、音楽に働きかけることの楽しさを味わい、リコーダーに親しもうとする態度を育てる。 | (関心・意欲・態度) |
(2)コンピュータの演奏を聴きながら自分の演奏を確かめる活動を通して、音楽 の流れにのって演奏しようとする態度を育てる。 | (感受・表現の工夫) | |
(3)短い旋律をつくって演奏する活動を通して、アルトリコーダーの奏法に慣れさせ、アルトリコーダーの基礎的な演奏技能を身につけさせる。 | (技能) | |
(4)お互いに自分の作品を発表し合い、聴き合う活動を通して作品のよさを味わい表現活動に生かすことができるようにする。 | (鑑賞の能力) | |
3 指導にあたって | ||
1年生は、新しく触れる楽器、アルト・リコーダーを手にして、新しい音の 響きを味わっているところである。小学校で学習したソプラノ・リコーダーの演奏技能をもとに、基本的な奏法を学習しているところであるが、ソプラノ・
リコーダーとは異なる指づかいによる奏法であることから、これまで「ドレミ
ファソ」の指づかいを覚え、それらの音で演奏できる楽曲を演奏しながら、新
しい楽器に喜んで取り組んでいるところである。 これら「ドレミファソ」の指づかいは、順次に指を動かしトーン・ホールを開閉させることで比較的容易に奏することができることから、意欲的に取り組んでいるが、「ラシド」の指づかいが多少難しさを感じさせることから、それがネックとなってリコーダーから遠ざかっていく生徒が多くなる傾向があった。 そこで、これら「ラシド」の指づかいを進んでマスターしよう、自分の使える技術として身につけようと感じてもらえ、確かな技術として定着できるようにと考え、この題材を設定してみた。学習活動は、文字どおり「ソラシド」の4つの音だけを使って短い旋律をつくり、作品を友達の前で発表し合ったりできた作品を作品集としてまとめあげていこうという活動意識に沿って行われることを期待している。 自分だけのオリジナル作品を作り上げ、発表し合ってみようと投げかけることにより、必要感を感じながら「ソラシド」の新しい指づかいを習得していこうとする意欲が持てるのではないか、と考えているのである。また同時に自分のオリジナル作品を仕上げ演奏する活動を通して、音楽に働きかけることのできる自分を見いだせるのではないかということも期待している。 しかし、短い旋律とは言え、創作や作曲に対する抵抗が学習を阻害してしまうことも考えられることから、ここでは、教師の作曲した楽曲の空白の小節に 合う「短いふしづくり」という形で内容を構成している。教師の作曲した楽曲は、コンピュータによる自動演奏によるものであるが、演奏1・2・3の3つのフレーズで構成し、その1と2、2と3の間の空白を生徒のつくった旋律で埋めていけるようにしている。 さらに創作に対する抵抗感をやわらげるために、空白の部分にリズムのみを入力しておき、そのリズムと同じリズムで曲づくりをすればよいことにしている。リズムを手拍子で打ったり、リズム読みをしたりしながら、そのリズムの中に「ソラシド」の音の中から音を選んであてはめ、創作をすることになるが、 その生徒なりの取り組みができるように、4つの音をすべて使わなくてもよい ことにしている。2音であるいは3音で曲づくりができ、コンピュータの演奏に合わせて自分の作品を発表しようとすることで、リコーダーに親しんでいけるようになることがねらいの大前提にあるからである。 「ソラシド」の演奏について抵抗を感じることなく、進んで取り組んでいこうとする姿を期待しているが、ここでは4時間目の発表へ向けて一貫した取り組みができるように考えて、資料1や資料2を題材の初発資料として提示し、それをもとに学習していけるよう準備してみた。 指導計画は、次の通りである。 |
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4 指導計画
時 | 主な学習活内容・活動 | |||||
ソ ラ シ ド で 曲 を つ く っ て 発 表 し 合 お う |
1 | ○ 題材について話し合う | ||||
・内容 ・見通し ・作品発表会 ・学習の方法 など |
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○ 学習計画づくり | ||||||
・時間 ・作品の練習や確かめの計画 ・発表会までの進め方 |
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○ 曲づくり1 | ||||||
2 | ○ 曲作り2 | |||||
○ 練習1 | ||||||
・コンピュータの演奏を聴きながら | ||||||
音選び・組み合わせ | ||||||
/ | │↑ | \ | ||||
吹いてみて | ││ | リズム譜に記入して | ||||
\ | ↓│ | / | ||||
コンピュータの演奏に 合わせて確かめながら |
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3 | ○ 練習2 | |||||
・吹いてみて確かめる | ||||||
↑↓ | ||||||
・コンピュータの演奏 | ||||||
に合わせて確かめる | ||||||
○ 発表の準備 | ||||||
仕上げの練習 | ||||||
4 | ○ 発表会と学習のまとめ | |||||
・発表会をし、互いに聴き合う | ||||||
・メッセージカードを 交換しながら |
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○ 学習のまとめ | ||||||
・つくった作品を楽譜にして、作品集の原稿をつくる | ||||||
・感想をまとめる |