ことば磨きは教育の原点
 
 「ことば」は本来五感、そして語感を持っている。決して無味乾燥な記号ではない。
 「ことば」は、歩いてきた道によって人それぞれに彩られているものである。
つまり、「ことば」は人生そのものであり、その人そのものだ。
〜略〜
 語感は、そのまま全身の運動(リズム)となる。「ことば」は決して体から切り離されたものではない。だからこそ、「死ね」「殺す」などの乱れたことばを使う子どもは、そのことで大切なものを失いつつある。
 それを避けるためには、まず「ことば」を大切にすることだ。「ことば」はすべての始まりである。したがって「ことば」磨きは人間磨きとなる。そこに教育の原点がある。
大島清   新講社「歌うとなぜ心と脳にいいか?」 p.59..p.60